入ってはいけない保険!?わが家が医療保険を解約した理由

    民間の医療保険、皆さん入っていますか?
    ほとんどの方が、当然のように入っているかも知れません。

    私も以前、「入院したら1日目から5000円〜」みたいな普通の医療保険と、「がんと診断されたら100万円」というがん保険に加入していました。

    ですが、医療保険ってコスパ悪すぎ!もったいない!と気づいてからは全てやめてしまいました。
    私は、医療保険は基本的には不要だと考えています。

    月花

    医療保険って、いわゆる「入ってはいけない保険」だと思います。

    医療保険のコスパが悪すぎる、入ると損する理由をお話ししていきますね。
    ※この記事では、掛け捨て保険についてお話ししています。

    目次
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    医療保険をやめた理由

    掛け金(保険料)が高い

    我が家は夫婦二人ともがん保険に加入していました。
    がんと診断されたら100万円が支払われる、終身払い続ければ一生涯保障されるという商品です。
    これに30代だった2012年に加入し、2020年までの8年間、保険料を支払いました。
    配当金や解約返戻金はありません。

    8年間で支払った額
    夫;16,000円/年 ✖️ 8年 =128,000円
    妻;21,160円/年 ✖️ 8年 =169,280円
    合計;297,280円(30万円近く・・・涙)

    この保険に、今後も加入し続けたと仮定します。

    30年後まで加入していたとすると保険料の支払い合計は・・・

    夫;16,000円/年 ✖️ (30年+8年) =608,000円
    妻;21,160円/年 ✖️ (30年+8年) =804,080円
    合計;1,412,080円!!

    妻の例で言うと、30代から38年加入し続けると、70代の時までの保険料の支払い総額はなんと約80万円です!

    これだけたくさん保険料を払って、元は取れる?

    下記の、がん研究センターHPから引用した表を見ると、30歳女性の20年後のがん羅患率は5.6%、30年後は11.8%、40年後は20.7%です。

    40年後の70代の時にがんと診断されて保険金100万円を受け取れる確率は20.7%、と言うことになります。

    しかも、二人で入っていれば損をするリスクはさらに増えます。
    先程の例で言うと、支払った保険料は
    夫;約60万円、妻;約80万円、合計;約140万円です。

    ここで仮に妻が70代の時、20.7%の確率でがんになったとしても、もらえる保険金は当然100万円のみです。

      

    支払った分の保険料、全部貯金してたらよかったんじゃ?

    この合計140万円の掛け金を貯金しておけば、夫婦どちらがどのタイミングでがんになっても、保険の審査も待たずにすぐに使えるんです。

    そしてウチが加入していたがん保険は終身払い、終身保障の保険です。
    つまり、60代になって定年を迎え、毎月の保険料の支払いが難しくなったら保険をやめるしかないんです。
    保険をやめたら、当然ながら保障もなくなります。掛け捨てなので貯金もされていません。
    これから羅患率が高くなってくる年代だという時に、保障も貯蓄もないのは怖いですよね。

    また、最近は入院日数も短い傾向にあります。
    入院していたいのに退院させられた、なんて話を聞くこともあります。

    医療保険はほとんどのものが、入院や手術をしないと保険金は下りないのでますます元が取りにくくなっています。

    公的保険(高額療養費制度・所得税の医療費控除)があるから

    高額療養費制度、名前は聞いたことがあるでしょうか。
    でも、実際に自分の限度額を調べてみた方は少ないかも知れません。
    下にこの制度を使ったときの、自己負担限度額(これ以上の金額支払ったらお金が戻りますよ、という額)の表があります。

    これを見てざっくり言うと、
    年収 約600万円までの方は月額 44,400円
    年収 約950万円までの方は月額 93,000円
    程度までが自己負担額の上限となります。

    つまり、ひと月5〜10万円の医療費を払えるだけの貯金がない場合、医療保険への加入を検討すればいいと思います。

    💡ただしこの金額は表にある通り、あくまでも多数の方が該当する目安の金額になりますのでご注意ください。
    💡また、差額ベッド代など、保険適用される診療費以外の費用については対象外となります。詳しくはご自身が加入されている健康保険のサイトなどでご確認ください。

    協会けんぽ 70歳未満の方の区分【平成27年1月診療分から】

    所得区分自己負担限度額多数該当(※2)
    ① 区分ア(標準報酬月額83万円以上の方)
    (報酬月額81万円以上の方)
    252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1%140,100円
    ② 区分イ(標準報酬月額53万〜79万円の方)
    (報酬月額51万5千円以上〜81万円未満の方)
    167,400円+(総医療費※1-558,000円)×1%93,000円
    ③ 区分ウ(標準報酬月額28万〜50万円の方)
    (報酬月額27万円以上〜51万5千円未満の方)
    80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1%44,400円
    ④ 区分エ(標準報酬月額26万円以下の方)
    (報酬月額27万円未満の方)
    57,600円44,400円
    ⑤ 区分オ(低所得者)(被保険者が市区町村民税の非課税者等)35,400円24,600円
    協会けんぽHPより
    1. ※1総医療費とは保険適用される診察費用の総額(10割)です。
    2. ※2療養を受けた月以前の1年間に、3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けた(限度額適用認定証を使用し、自己負担限度額を負担した場合も含む)場合には、4ヵ月目から「多数該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減されます。

    「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。

    💡上記は協会けんぽの限度額ですが、大企業にお勤めの方など、協会けんぽ以外の健康保険に加入されている方は健康保険独自の給付があり、負担がさらに減る場合もありますので、一度ご確認されることをオススメします。

    じぶん医療保険を作ろう!

    保険は、起こる確率は低いけれども、起きてしまった場合に生活していくことが難しくなるくらいの出費がある場合に加入するものだと考えています。

    起こる可能性が高いことなら、保険会社に手数料を払って目減りさせることなく、貯金を積み立てていくのが合理的だと思います。

    貯金額は、とりあえず入院した時に1日5,000円、入院日数60日型の保険に加入するのと同じ安心感を得たいのであれば5,000円 ✖️ 60日 =30万円をまず目標にしてはいかがでしょうか。
    1ヶ月1万円、30ヶ月(2年半)で貯めることができます。


    貯金している2年半の間に病気や怪我にならなければ、そのまま100ヶ月(約8年強)貯めれば、一時金100万円のじぶん医療保険の出来上がりです。
    このお金は、引き出しにくい別口座に入れておくことをお勧めします。

    月花

    医療費以外の、教育費や老後資金にもできます!

    まとめ

    医療保険に入ったからといって、病気になっても治ると言う保証にはなりません。
    必要になるのはお金です。
    この病気の、こういう状態にならないと支払われない、というように色の付いたお金は使いにくいです。
    色のついていない、自由なお金を貯めてじぶん医療保険を作り、人生の様々なリスクに備えていきましょう!

    この記事を書くにあたり、生命保険について色々調べていたら、すごい切れ味の本を見つけました!
    ネット上では、保険会社が強くて保険不要論は完全に埋もれていますが、このような本が講談社から出ているとは、心強いです!
    ぜひ、お手に取ってみてください。

    YouTubeのリベラルアーツ大学 両学長(チャンネル登録者数164万人)の「お金の大学」は、今回のような保険の話だけでなく、お金の基礎がぎっしりと詰まった、お金のバイブルとも言える本です。
    現在、70万部も売れています。
    まだ読んだことのない方は、こちらもぜひご一読くださいね。

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